Q3自分がこの先どうなっていくのか知りたい(考えたい)ときは?

A不安に捉われてしまいがちですが、目の前のことに目を向けることも大切です。

病気や将来のことで不安になることは当然のことなのですが、あまりにも将来の不安に捉われているうちに時間が過ぎてしまうのは、もったいないことのようにも思います。なぜなら、人間が生きることができるのは今という時間だけなのですから。

将来の不安に対する心構えを表した言葉に『Hope for the best, prepare for the worst(最善を望み、最悪にそなえよ)』というものがあります。つまり、万が一最悪なことが起きた場合の準備はしっかりしながらも、「自分はきっと大丈夫」という希望を持っておくといい、ということです。そして、今目の前にあるあなたにとって大切なことに目を向けてみてほしいと思います。

また、情報が不十分であることも不安が強くなることと関連します。なぜならば情報が不足して自分の将来が「どうなるか全くわからない」ときは、最悪のことを思いめぐらしてしまうことが多いからです。自分の病気についての医療情報を知ることは怖いことかもしれませんが、知らないままにしておくよりも、「きちんと聞きたい」と主治医に伝えて自分の病気について理解するほうが、心が定まることが多いです。もし聞いた内容でショックを受けた時は、ご家族や周りの人を頼ってください。きっと誰かがあたたかく相談にのってくれて、気持ちが落ち着いてくるはずです。また、不安が強くて苦痛に感じる場合には、精神腫瘍科でカウンセリングを受けたり、がん相談支援センターなどに相談することもできます。ご本人の、知りたい、考えたいという気持ちを、私たち医療者はサポートしたいと思っています。

答えた人
国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科 清水 研 先生
  • 監修:国立がん研究センター中央病院 清水 研 先生