Q2仕事と治療を両立するための支援制度はありますか?

A公的な制度はまだ少ないですが、「がん相談支援センター」の相談員が両立のより良い方法を一緒に考えます。

会社の制度は、勤務先の制度や保険内容、雇用形態などによって異なります。AYA世代の患者さんの場合、これから就職する時点だったり、就職したばかりで勤務年数が短かかったりすることが課題になることがあります。また、雇用形態も正社員だけでなく、アルバイトや契約社員などさまざまです。

今の会社で続けていきたい場合は、今の会社とどう相談していくかを考えます。社会保険労務士にすることで、より良い方法についてアドバイスをもらえることもあります。就職や転職を考えるときは、全国の各都道府県のハローワークに、がんなど長期療養者担当の就職支援ナビゲーター職員がいますので利用してみてください。

一度仕事ができなくなっても、就職をあきらめることはありません。ハローワークの職員や社会保険労務士と連携して相談に応じているがん相談支援センターもありますので、まずはがん相談支援センターに聞いてみてください。

答えた人
国立がん研究センター中央病院 相談支援センター 宮田 佳代子さん

関連ファイル がん情報サービス「がんの冊子 がんと仕事のQ&A(第2版)」Web版

体験者エピソード

岡本 拓磨さん

「まずは身体を第一に」と、会社にはさまざまな配慮をしてもらった

【岡本拓磨さん(29歳)発症・告知 28歳/食道胃接合部がん】

外来治療に切り替わって3ヵ月後に職場復帰しました。最初は午前中だけ、慣れてきたら15時までと徐々に勤務時間を延ばし、1ヵ月かけてフルタイムに戻しました。とはいえ、抗がん剤の投与日とその後2、3日は休みを取っていますので、業務も外回りから内勤に変わり、無理をしない範囲で調整しながらやらせてもらっています。

また、僕はがんが転移した肩の骨を人工骨頭に置き換える手術をしたのですが、満員電車で手術した部位をぶつけたりしないように時差出勤も認めてもらいました。僕から申し出るより前に、会社側から提案してくれたのがありがたかったですね。

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古谷 浩さん

会社と繋がっていられたことがありがたかった

【古 谷浩さん(43歳)発症・告知31歳/性腺外胚細胞腫】

僕の場合、長期入院での治療だったので、会社には事前に事情をすべて説明しました。僕は車の中古車屋さんで働いていて、病室でもパソコンとネット環境があればできる仕事はしていました。もちろん、体調によってはできないときもありました。それでも、仕事や会社とつながっていられたことは安心でしたね。わずかながらでも会社に貢献できていたので、会社としても「あいつは役に立たない」とかいう評価にはならなかったみたいです。

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西口 洋平さん

治療スケジュールを組み込んだ生活リズムに慣れる

【西口 洋平さん(37歳)発症・告知35歳/胆管がん】

現在、週1回のペースで通院して、抗がん剤治療を受けています。治療後は副作用があり、しんどい日が続きますが、2、3日我慢すれば少しずつ軽減します。正社員だった頃は、会社は夜18時まで、通院の日は休みという週4日勤務で働き、金曜日に抗がん剤治療をして週末はゆっくりと過ごすというリズムに慣れていきました。治療のスケジュールと体調のリズムがわかってくると、仕事の予定を入れる日、入れない日などもわかるようになり、治療と上手に付き合いながら生活をしてきました。

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  • 監修:国立がん研究センター中央病院 清水 研 先生