Q3自分の子どもには病気のことをどのように伝えればいいでしょうか?

Aお子さんの年齢に合わせて、伝えられるときに、伝えられる範囲で。

明確な答えや決まりはありませんから、自分の中で伝えようと思えるときに伝えられる範囲でよいと思います。真実を伝えるのが望ましいともいわれていますが、お子さんの年代や反応に合わせて伝えていけばよいでしょう。

答えた人
国立がん研究センター中央病院 相談支援センター 宮田 佳代子さん

体験者エピソード

柴 美穂さん

娘が少しずつ受け入れていけるよう、早いうちに説明しました

【柴 美穂さん(27歳)発症20歳/慢性骨髄性白血病】

発病当時、娘はまだ1歳半。体調が悪いときは寝込むこともあったので、小さいころから「お母さんは病気だよ」と軽く話はしていたのですが、きちんと説明したのは娘が小学3年生になったときです。何かあってから病気のことを聞かされて、いきなり大きな問題を背負うよりも、早いうちから段階を踏んで説明して、少しずつ受け入れていくほうがいいのではないかと思い、覚悟を決めて伝えました。

「お母さんは血の中に小さながんがたくさんある」と話すと、娘は泣き出してしまいました。有名人ががんで亡くなったというテレビのニュースを覚えていて、心配になったようです。「薬を飲んでいれば大丈夫だし、具合が悪くなっても病院で治療を受ければいいんだよ」と言うと、すぐにどうにかなるわけではないと理解してくれました。

小学生になると、テレビや友達同士の会話からいろいろな情報を拾ってくるようになります。子どもを安心させるためにも早めに伝えてよかったと思っています。

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花木裕介さん

まずは絵本を通して、がんという病気のことを伝えました

【花木 裕介さん(39歳)発症38歳/中咽頭がん】

私は、子どもがいるがん患者のコミュニティサービス「キャンサーペアレンツ」に参加しているのですが、そこで制作された絵本があり、病気を知るきっかけとして子どもたちに読ませてみました。子どもの年齢にもよると思いますが、わが家の場合は7歳と4歳だったので、私も妻も、あまりストレートに伝えて不安にさせたくないという思いがありました。絵本なら子どもも読みやすいですし、あまり直接的な表現にならないように配慮もされているので、子どもの様子を見ながら、家族の病気について話をするためのコミュニケーションツールとして活用すると良いのではないかと思います。

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西口 洋平さん

小学校3年生の娘に僕がいなくなることをどう伝えればいいのか、それがすごく難しい

【西口 洋平さん(37歳)発症35歳/胆管がん】

今、小学校3年生の娘がいます。ずっと寝ているとかずっと入院している状態であれば、また関係性は違ったと思うんですけれど、僕はこうやって元気なので、そんなに深刻に伝える必要もあまりないかなと思っています。

小学生なのでどこまで理解できるのか。伝えなきゃいけないのは、やっぱり「死」ということなんです。「もし僕が死んだら」ということを想像できるような年齢になるか、もしくは僕がそうなるかですよね。いつ死ぬか分からないという状態になったときには当然言わなきゃいけないので、がんという病気のことよりも家族の中に僕がいなくなるということをどう伝えるのかということがすごく難しいですね。

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  • 監修:がん研有明病院 腫瘍精神科 部長 清水 研 先生