AYA座談会
AYA座談会~「がんと就労」のリアルストーリー~
(座談会開催日:2025年3月7日)
就労中にがんと診断された20代から30代の5名の患者さんにリモートで集まってもらい、オンライン座談会を開催。がんが仕事に与えた影響、休職、復職、転職、そして仕事との向き合い方の変化について、それぞれのストーリーを語っていただきました。

参加者プロフィール
※年齢・地域は開催当時のものです。

大島 直也 さん(39歳)愛知県
発症38歳 / 肺がん
自営業を始めて5年目に肺がんと診断され、経口の分子標的薬による化学療法中です。がんの診断を受けてから長期間の休業はなく、外来通院と仕事のスケジュールの調整をしながら、訪問型鍼灸院での業務を続けています。

白石 大樹 さん(39歳)東京都
発症27歳 / 甲状腺がん
転職して4か月目に甲状腺がんと診断され、勤務していた工場の退職を促されました。退院後はアルバイトをしながら夜間学校に通い、作業療法士の資格を取得。現在は、訪問型の作業療法士として働いています。

桑原 慎太郎 さん(29歳)島根県
発症22歳 / 脳腫瘍
入社5年目で脳腫瘍がわかり、入院治療のため5か月間休職しました。会社の制度や配慮を受け、元職場に復職。現在は、資格を得て、病院の医療ソーシャルワーカーとして働いています。

上郡 亜祐美 さん(34歳)東京都
発症28歳、33歳 / 悪性リンパ腫
転職半年後に悪性リンパ腫と診断され、急遽入院治療のため3か月間休職しました。その後、再転職の10か月後に再発がわかり、休職5か月の後に自然退職となりました。現在は、別の会社で人事担当として働いています。

大西 波 さん(24歳)東京都
発症19歳、22歳 / 骨髄性白血病
大学生の19歳の時、骨髄性白血病と診断されました。コロナ禍での感染リスクから飲食店のアルバイトにドクターストップがかかり、退職。次のアルバイトは、再発を機に退職。入院中に新しいテーマパークのオープニングスタッフに採用されるも、造血幹細胞移植後の合併症のため5か月間休職。所属チーム解体に伴う人員整理で退職を求められました。

【司会進行役】岸田 徹 さん(NPO法人がんノート代表理事)
25歳と27歳の時に胚細胞腫瘍に罹患。その経験から、インタビュー型情報発信番組「がんノート」で情報発信をしています。今回は、「がんと就労」についてお聞きしながら、読んでくださる方にみなさんの経験や思いをきちんと伝えたいなと思っています。

清水 研 先生(がん研有明病院 腫瘍精神科 部長)
がん専門の精神科医として、患者さんやその家族との対話を通して、多くの患者さんやその家族のメンタル面のケアを担当しております。AYA Lifeでは全体監修を担当。司会進行を岸田さんにお任せして、みなさんそれぞれが経験されている「がんと就労」の実情をじっくりお聞きしたいと思っています。

樋口 明子 さん(社会福祉士・精神保健福祉士)
社会福祉士・精神保健福祉士として、AYA世代のがん患者さんの支援を行っています。AYA Lifeでは、Q&Aコーナーでみなさんと一緒に不安や悩みについて考えています。「がんと就労」に関する不安や悩みを解決する糸口につながる情報をお伝えできればと思っています。
- 監修:がん研有明病院 腫瘍精神科 部長 清水 研 先生
2025年8月更新